北海道
開拓の地ゆえに既存の共同体に縛られず、新しい仕組みを試しやすい風土。浦河・べてるの家の「当事者研究」、東川町の「写真の町」、旭山動物園の行動展示、下川町の森林×SDGs——福祉と環境、そして「見せ方」のデザインに先進例が多い。広い土地と小さな自治体が、中央に倣わない独自モデルを育ててきた。
べてるの家
『弱さ』を中心に置く、精神障害者の共同体
詳細を読む →当事者研究
自分の苦労を、自分自身で研究する
詳細を読む →留岡幸助(北海道家庭学校)
罪を犯した子を、罰でなく『家庭』で育て直す
詳細を読む →有島武郎(狩太共生農団)
作家が、自らの農場を小作人に解放した
詳細を読む →富良野塾(倉本聰)
自然の中で、表現と暮らしを学ぶ私塾
詳細を読む →東川町(写真の町)
『写真の町』を掲げ、文化で人を呼ぶ
詳細を読む →東北
東日本大震災が、この地域のソーシャルデザインを大きく方向づけた。女川の民間主導復興、オガールの公民連携、石巻工房のものづくり。一方で宮沢賢治の羅須地人協会、結城登美雄の地元学、ヘラルボニーの「異彩」まで——農と芸術、そして喪失からの再生を貫く想像力が息づく。
宮沢賢治(羅須地人協会)
『農民芸術概論』——農と芸術が一つになる暮らし
詳細を読む →ヘラルボニー / 松田崇弥・松田文登
『異彩を、放て。』——障害を欠落でなく違いとして
詳細を読む →石川理紀之助
貧農と寝起きをともにした『聖農』
詳細を読む →結城登美雄(地元学)
足元の地域資源を、住民とともに見出す
詳細を読む →せんだいメディアテーク
『チューブ』が貫く、開かれた知の広場
詳細を読む →女川町の復興(民間主導)
若い世代が主導した、震災からの町づくり
詳細を読む →関東
最大の集積地。人と情報と資本が集まり、社会起業・中間支援・メディア・シビックテックの「土壌」が形成された。渋沢栄一の道徳経済合一を源流に、ETIC.・フローレンス・READYFOR・Code for Japan・グランドレベル——制度や事業の「型」がここで生まれ、全国へ展開する。日本のソーシャルデザインのエンジンルーム。
渋沢栄一(道徳経済合一)
『論語と算盤』——道徳と経済は両立する
詳細を読む →フローレンス / 駒崎弘樹
病児保育から始める、社会の仕組みづくり
詳細を読む →ユーグレナ / 出雲充
ミドリムシで、栄養問題と環境に挑む
詳細を読む →マザーハウス / 山口絵理子
『途上国から世界に通用するブランドをつくる』
詳細を読む →二宮尊徳(報徳仕法)
勤労・分度・推譲で、荒れた村を立て直す
詳細を読む →山室軍平(救世軍)
貧民と廃娼に挑んだ、日本初の救世軍士官
詳細を読む →中部
越後妻有「大地の芸術祭」、山古志の震災復興、小布施の町並み、燕三条・RENEWのオープンファクトリー。里山の芸術祭と、ものづくり産地の再生という二つの軸が際立つ。山と職人の土地が、文化と産業の両面から地域を編み直してきた。
大地の芸術祭 越後妻有 / 北川フラム
過疎の里山を、世界の芸術で結び直す
詳細を読む →白川郷の『結』
助け合い『結』が、合掌造りの集落を守る
詳細を読む →利賀・SCOT(鈴木忠志)
山あいの村を、世界演劇の拠点にする
詳細を読む →小布施町(町並み修景)
住民と進める、暮らしながらの町並みづくり
詳細を読む →三州足助屋敷
手仕事が生きている、暮らしの博物館
詳細を読む →山古志(中越地震からの復興)
全村避難から、錦鯉と棚田の里へ帰る
詳細を読む →SOCIAL DESIGN, EMBODIED ── 身体から始まる社会デザイン
日本のソーシャルデザインDBが動かしたのは制度ではなく、人の身体だった。
社会デザインの最小単位は、共に立つ身体である。
一本の歯は、身体から始まる社会デザインの実験装置。
近畿
賀川豊彦の協同組合運動、近江商人の「三方よし」という源流を持つ。studio-Lの「つくらないデザイン」、ビッグイシュー、ココルーム、中川政七商店——協同・表現・工芸の三つが響き合う。釜ヶ崎や被災地の記憶を抱えつつ、暮らしと表現をつなぐ実践が厚い。
賀川豊彦(協同組合運動)
貧民街から始まった、相互扶助と協同組合
詳細を読む →ビッグイシュー日本
雑誌を売る『仕事』で、ホームレスの自立を支える
詳細を読む →山崎亮 / studio-L
『つくらない』デザイン——人のつながりを設計する
詳細を読む →中川政七商店 / 中川淳
『日本の工芸を元気にする!』を掲げる地場産業の再生
詳細を読む →近江商人『三方よし』
売り手よし・買い手よし・世間よし——商いの三方よし
詳細を読む →黒壁(長浜)
ガラス文化で、衰退した中心市街地を再生する
詳細を読む →中国
海士町、西粟倉「百年の森林」、智頭の百人委員会、関係人口、コミュニティナース——「課題先進地」である中山間・離島から、なりゆきの未来を変える概念とモデルが次々生まれた。人口減少社会の最前線が、希望の言葉を発信し続ける地域である。
海士町(島根県・隠岐)
財政破綻寸前の離島が、移住者で溢れる島へ
詳細を読む →関係人口
定住でも観光でもない、地域に関わり続ける人々
詳細を読む →コミュニティナース(矢田明子)
病院でなく、暮らしの中に出向く看護
詳細を読む →石井十次(岡山孤児院)
身寄りのない子を、誰も断らずに引き受ける
詳細を読む →大原孫三郎(社会事業・大原美術館)
事業の利益を、社会と文化へ還す実業家
詳細を読む →点字ブロック / 三宅精一
視覚障害者の足もとを守る、日本生まれの発明
詳細を読む →四国
葉っぱビジネス「彩」、上勝のゼロ・ウェイスト宣言、神山のグリーンバレーと高専、直島のアート、内子の町並み。過疎・高齢を逆手に取り、「ないこと」を価値へ転じる発想が際立つ。小さな町が、世界が視察に訪れる先進地へと反転した。
葉っぱビジネス『彩(いろどり)』
山の葉っぱを売り、高齢者が主役になる産業
詳細を読む →ベネッセアートサイト直島 / 福武總一郎
産業廃棄物の島を、現代アートの聖地に
詳細を読む →NPOグリーンバレー
アート・イン・レジデンスで過疎の山里を変えた
詳細を読む →神山まるごと高専
テクノロジー×デザイン×起業家精神の私立高専
詳細を読む →福岡正信
『わら一本の革命』——耕さない自然農法
詳細を読む →内子町(町並み保存)
木蝋で栄えた町並みを、住民が守り活かす
詳細を読む →九州
由布院・黒川温泉の住民主導のまちづくり、一村一品運動、やねだんの集落自治、くまモン。一方で水俣の公害と石牟礼道子の記録という重い問いも抱える。温泉地と農村の自治の伝統が、ボトムアップの地域経営を育てた。
くまモン(熊本)
無料開放で、地域に経済を呼び込むキャラ戦略
詳細を読む →石牟礼道子『苦海浄土』と水俣
公害の極限を、命の言葉として記録する
詳細を読む →由布院温泉のまちづくり(中谷健太郎)
住民主導で、静かな温泉保養地をつくる
詳細を読む →一村一品運動(平松守彦)
一つの村に、一つの誇れる品を育てる
詳細を読む →久高島留学センター
神の島で、子どもが一年間暮らして学ぶ
詳細を読む →読谷やちむんの里
陶工が集い、共同の窯で焼物文化を守る
詳細を読む →全国
特定の土地でなく、日本全体へ広がった制度・概念・ネットワーク。民藝、NPO法、地域おこし協力隊、ふるさと納税、こども食堂、森のようちえん、関係人口——個別の現場から立ち上がった知恵が、制度や潮流となって全国を動かす。点を線にする「仕組み」の層。
民藝 / 柳宗悦
無名の職人の日用品にこそ、健全な美が宿る
詳細を読む →地域おこし協力隊
都市の人材が地方に移り、地域を支える制度
詳細を読む →Code for Japan / 関治之
『ともに考え、ともにつくる』市民の技術
詳細を読む →共同募金(赤い羽根)
戦後の助け合いを、募金の仕組みに
詳細を読む →柳宗理
手の感覚から生まれる、用のための工業デザイン
詳細を読む →グッドデザイン賞(地域・社会領域)
社会的な取り組みを『デザイン』として評価する
詳細を読む →TRANSFERABLE CULTURAL CAPITAL ── 転移する文化資本の実践
身体から始まる社会デザインの、最小単位。
一足を置いた場所から、共同体の身体文化が転移する。
家庭に、教室に、地域に。


