上唇挙筋(Levator labii superioris)— 起始・停止・神経支配・作用・触診の完全解剖

FACIAL / CATEGORY 11

上唇挙筋

Levator labii superioris
起始上顎骨眼窩下縁…
停止上唇外側…
神経顔面神経頬骨枝 (CN VII)
主作用上唇挙上(不快・嫌悪・露出歯の表情)
ILLUSTRATION / 解剖図

上唇挙筋の解剖学的位置

上唇挙筋 (Levator labii superioris)
上唇挙筋(Levator labii superioris)/表情筋・咀嚼筋
FUNCTIONAL SCHEMA / 機能スキーマ

上唇挙筋の神経-筋-腱-骨スキーマ

起始から停止への張力線、神経入力、運動出力を進化思考3色で可視化。シアン=感覚入力、オレンジ=協調制御、パープル=統合・進化。

SENSORY INPUT神経入力顔面神経頬骨枝 (CN VII)COORDINATION筋腱複合体起始上顎骨眼窩下縁停止上唇外側INTEGRATION運動出力上唇挙上(不快・嫌悪・露出歯の表情)上唇挙筋(Levator labii superioris)/表情筋

SENSORY 神経入力

顔面神経頬骨枝 (CN VII)

COORDINATION 筋腱

起始:上顎骨眼窩下縁
停止:上唇外側

INTEGRATION 運動出力

上唇挙上(不快・嫌悪・露出歯の表情)

OVERVIEW

上唇挙筋とは

上唇挙筋は上顎骨眼窩下縁から上唇外側に走行する筋で、上唇挙上による「不快」「嫌悪」表情を生成。小頬骨筋とともに上唇挙上triadを構成。

不快・嫌悪表情で動員。

臨床的にはBell’s palsyで麻痺。

ANATOMICAL DATA

解剖学的基本データ

起始 / Origin
上顎骨眼窩下縁
停止 / Insertion
上唇外側
神経支配 / Nerve
顔面神経頬骨枝 (CN VII)
血液供給 / Blood
顔面動脈
作用 / Action
主作用:上唇挙上(不快・嫌悪・露出歯の表情)
・鼻唇溝の形成
PALPATION

触診法

眼窩下縁直下で触知。
トリガーポイント:頬上部に好発。
SPORT MOVEMENTS

関連競技動作

  • 表情コミュニケーション
CLINICAL SIGNIFICANCE

臨床的意義

Bell’s palsyで侵される。
GETTA APPLICATION / 思想体系

鍛えるな、育てよ。
上唇挙筋は GETTAで「育つ」。

上唇挙筋は感情の出力装置であり、同時に他者との中動態的共鳴の入力装置でもある。GETTAが鳩尾起点で全身を育てるとき、内臓の蠕動・呼吸・心拍が整い、上唇挙筋に到達する微細な信号が変化する。鍛えるのではなく育てる——表情を意識的に作るのではなく、身体全体の協調が結果として上唇挙筋を動かす。五歳の頃の自由な表情、つまり大脳の検閲を通らない中動態的な顔つきが回復する。確率共鳴により対人ノイズが感情信号として増幅され、上唇挙筋を介した非言語的コミュニケーションが豊かになる。
鍛えるのではなく育てる/中動態の身体性/腱優位の弾性駆動
EXAM PREP QUIZ / 国家試験対策クイズ

上唇挙筋・国家試験形式クイズ
鍼灸師 / 理学療法士 / アスレティックトレーナー 各5問

3職種の国家試験・認定試験頻出パターンに準拠した実践問題。クリックで即時採点+詳細解説。

Q1鍼灸師国家試験形式
上唇挙筋(Levator labii superioris)を支配する神経はどれか。
解説
上唇挙筋は顔面神経頬骨枝 (CN VII)に支配される。鍼灸臨床では神経走行を踏まえた刺入深度と方向の判断が必須。
Q2鍼灸師国家試験形式
上唇挙筋の起始として正しいのはどれか。
解説
上唇挙筋の起始は「上顎骨眼窩下縁」。経穴の取穴と局所解剖の対応が国家試験で問われる。
Q3鍼灸師国家試験形式
上唇挙筋の触診について正しい記述はどれか。
解説
触診法:眼窩下縁直下で触知。。鍼灸の取穴・刺入で必須の手技。
Q4鍼灸師国家試験形式
上唇挙筋の主作用として最も適切なものはどれか。
解説
上唇挙筋の主作用:上唇挙上(不快・嫌悪・露出歯の表情)。経穴選定の際、運動機能との連動性を考慮する。
Q5鍼灸師国家試験形式
一本歯下駄GETTAが上唇挙筋に与える影響として、東洋医学的観点から最も適切な記述はどれか。
解説
GETTAは上唇挙筋を「鍛える」のではなく「育てる」。中動態的な張力発生=陰陽の動的バランス。確率共鳴により微細な気血の流れが増幅される。
鍼灸師スコア— / 5
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RELATED MUSCLES

関連筋

DEEP FUNCTIONAL ANATOMY / 深部機能解剖

上唇挙筋の深部機能解剖学

AT/PT国家試験レベルの深部機能解剖。アナトミートレイン理論・二関節筋協調制御・キネティックチェーン理論・最新エビデンスを統合した、本筋の完全な機能解剖学的位置づけ。

アナトミートレイン(属する筋膜連結線)

属する線:Superficial Front Line (頭部成分) / Facial expression system

線内での役割:上唇挙上・不快表情。

機能的意味:表情・社会的コミュニケーションの中核。

筋膜連結(連動する組織)

  • 顔面神経分布筋
  • 帽状腱膜・SMAS統合

キネティックチェーン(運動連鎖機能)

Open Kinetic Chain(OKC):OKCで表情生成。

Closed Kinetic Chain(CKC):CKCで顔面皮膚-筋統合制御。

上肢機能における役割:社会的コミュニケーション・感情表出の中核。

パワー伝達:骨起始→表情筋→皮膚停止の特殊解剖。

単関節筋としての協調制御

関与関節:顔面皮膚

協調メカニズム:FACS(Facial Action Coding System)でEkmanにより標準化された複雑な表情筋協調。

拮抗ペア:対作用表情筋

筋の協調(Synergy & Force Couple)

共同筋(Synergists)

  • 顔面神経分布筋

拮抗筋(Antagonists)

  • 対作用表情筋

フォースカップル

表情筋force coupleは複雑(FACS参照)。

AT/PT 国家試験対策・臨床学習

頻出キーワード

Bell’s palsy上唇挙上triad

臨床評価テスト

  • 顔面神経機能評価
  • House-Brackmann grading
  • FACS analysis

機能不全パターン

Bell’s palsyで侵される。

リハビリテーション戦略

表情筋全体として治療。

Clinical Pearls(臨床的真珠)

  • Bell’s palsyで侵される代表表情筋
  • Facial feedback hypothesisで気分への影響
  • 社会的コミュニケーションの中核

エビデンスベース(主要文献)

  • Ekman P 1978: FACS
  • Duchenne 1862: Mécanisme de la physionomie humaine
  • Strack F 1988: Facial feedback hypothesis
徒手療法エビデンス:表情筋myofascial release、PNF facial therapy。
運動処方の科学的根拠:Mime therapy(Bell’s palsyリハビリ標準)、表情筋強化。

筋膜的連結・固有受容覚的役割

筋膜的連結:表情筋筋膜はSMAS(Superficial Musculo-Aponeurotic System)と統合、顔面筋膜ネットワーク。

固有受容覚的役割:顔面感覚運動制御・社会的認知のproprioceptive contributor。

GETTA × Levator labii superioris

表情は「作る」ものではない。能動でも受動でもなく、状況に応じて立ちあがる——中動態としてしか記述できない出来事だ。上唇挙筋が鼻唇溝にきざむわずかな深まりは、顔面という末端にまで届いた全身の解像度の現れにすぎない。一本歯下駄GETTAは接地を一線に絞り、鳩尾を起点とする呼吸と姿勢の微細な揺らぎ=固有受容のノイズを全身へ配る。足裏から立ちのぼるその信号が顔面の細い神経ループまで通ったとき、五歳のころ開いていた身体性がふたたび開く。『鍛えるな醸せ』が指し示すのは、表情筋を単独で固める訓練の対極——全身が整えば表情はおのずと表れる、という一点である。

一本歯下駄の実践ガイドを見る →

ANATOMY SUMMARY

上唇挙筋の基本データ(起始・停止・神経・作用)

起始上顎骨の眼窩下縁(眼窩下孔のすぐ上、上顎骨前頭突起と頬骨突起の間の領域)
停止下行して上唇の皮膚および口輪筋の筋層に融合。一部の線維は鼻翼(alar part of nose)へ向かう
神経支配顔面神経(CN VII)の頬骨枝(zygomatic branch)・頬筋枝(buccal branch)
作用上唇の挙上・外反、鼻唇溝の深化、鼻孔の拡大(nasal flaring)。笑い・軽蔑・嫌悪・落涙の表情形成
分類表情筋(顔面の皮筋)。上唇挙上triad(上唇鼻翼挙筋・上唇挙筋・小頬骨筋)の中核

FAQ

上唇挙筋についてのよくある質問

上唇挙筋の起始と停止はどこですか?
起始は上顎骨の眼窩下縁(眼窩下孔のすぐ上、頬骨突起のあたり)です。停止は薄い四辺形の筋線維が下行し、上唇の皮膚と口輪筋の筋層に融合します。一部の線維は鼻翼へも向かい、上唇鼻翼挙筋と小頬骨筋の間に位置します。
上唇挙筋を支配する神経は何ですか?
顔面神経(CN VII)の枝が支配します。主に頬骨枝(zygomatic branch)が担い、頬筋枝(buccal branch)も関与します。三叉神経ではなく顔面神経支配である点が、咀嚼筋(咬筋・側頭筋など)との決定的な違いです。
上唇挙筋の主な作用は何ですか?
上唇を挙上して外反させ、鼻唇溝(ほうれい線)を深めるのが主作用です。鼻翼を引き上げて鼻孔を広げる動き(nasal flaring)にも関与し、笑い・軽蔑・嫌悪・落涙といった表情の生成に働きます。露出歯を見せる笑顔の形成に重要です。
上唇挙筋はどのように触診しますか?
眼窩下縁の直下、上唇と鼻翼の間で軽く触知します。被験者に上唇を引き上げて歯を見せる表情をとってもらうと収縮が確認しやすく、頬上部にトリガーポイントが好発します。単独筋の分離触診は難しく、上唇挙上triadとして一体的に評価します。
上唇挙筋が麻痺するとどうなりますか?
顔面神経麻痺(Bell麻痺など)では患側の鼻唇溝が浅くなり、上唇を引き上げて歯を見せる動きが弱まります。左右非対称の表情となり、笑顔や嫌悪表情の表出が困難になります。診察では鼻唇溝の左右差が重要な所見です。
上唇挙筋と上唇鼻翼挙筋・小頬骨筋はどう違いますか?
三者は協働して上唇挙上triadを構成します。上唇鼻翼挙筋(LLSAN)は上顎骨前頭突起から起こり鼻翼の挙上に強く働き、小頬骨筋は頬骨から起こり上唇外側を引き上げます。上唇挙筋はその中間に位置し、鼻唇溝を深める中核を担います。
上唇挙筋と一本歯下駄GETTAのトレーニングはどう関係しますか?
表情は意識的に「作る」より、状況に応じて立ちあがる中動態的な現象です。GETTAの一本歯は接地を一線に絞り、鳩尾を起点に呼吸と姿勢の微細な揺らぎ(ノイズ)を生みます。この固有受容の高まりが全身の解像度を上げ、顔面の表情筋へ届く神経ループまで連動させます。
上唇挙筋は筋トレで鍛えるべきですか?
表情筋は皮膚に停止する皮筋で、四肢の骨格筋のように負荷で肥大させる対象とは性質が異なります。GETTA身体論の腱優位システムの発想に沿えば、表情は単独の筋を固める運動ではなく、全身の固有受容と呼吸が整った状態から自然に表れる出力として捉えるのが理にかなっています。
上唇挙筋は顔のどこにありますか?
顔の中央部、眼窩下縁から上唇にかけての浅い層にあります。皮下のすぐ下を、鼻の外側と頬の内側の間で縦方向に走り、内側の上唇鼻翼挙筋と外側の小頬骨筋にはさまれた薄い四辺形の表情筋です。
上唇挙筋のトリガーポイントはどんな症状を起こしますか?
頬の上部から鼻の外側に好発し、上顎の歯や副鼻腔付近へ広がる関連痛、鼻づまり感、上唇の違和感を生じることがあります。表情の使いすぎや食いしばりで緊張が高まりやすく、顔面全体の脱力をうながすケアが有効とされます。

GLOSSARY

上唇挙筋・関連用語辞典

上唇挙筋(Levator labii superioris)
上顎骨眼窩下縁から起こり上唇の皮膚・口輪筋に融合する薄い四辺形の表情筋。上唇を挙上し鼻唇溝を深める。顔面神経支配。
上唇挙上triad
上唇鼻翼挙筋・上唇挙筋・小頬骨筋の三筋が協働して上唇を引き上げる機能単位。笑顔や嫌悪表情の形成を担う。
鼻唇溝(nasolabial fold)
鼻翼の外側から口角へ走る溝(ほうれい線)。上唇挙筋の収縮で深まり、表情と加齢の指標となる。
顔面神経頬骨枝・頬筋枝
顔面神経(CN VII)から分かれ上唇挙筋など中顔面の表情筋を支配する運動枝。麻痺で鼻唇溝が消失する。
中動態
能動でも受動でもない態。表情が意識的に「作られる」のでも外から「させられる」のでもなく、状況に応じて立ちあがる様を表すGETTA身体論の核心概念。
眼窩下孔(infraorbital foramen)
上顎骨前面の開孔で眼窩下神経・血管が通る。上唇挙筋の起始はこの孔のすぐ上、眼窩下縁に位置する重要な骨指標。
皮筋(cutaneous muscle)
骨ではなく皮膚に停止する筋。表情筋はすべて皮筋であり、収縮が直接皮膚を動かして表情という出力を生む。
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